ふと、テレビなどで誰かが発言したことが、
翌日にネット上で炎上することってけっこう多いですよね。
そして、それにネットの人々がああでもない、こうでもないと意見というか批判的なコメントをどんどん寄せてくる。
ネット上では常に批判的なコメントが散見されたりします。
そして、その批判にまた誰かが批判したりの繰り返し・・・
そんな光景を目にしたことありませんか??
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
それは価値観が違うからです。
価値観は人一人ひとりで違うものです。
同じ価値観の人はこの世に存在しません。
なぜなら、価値観というものはその人の人生から出来上がっているからです。
人生の経験の積み重ねが今のその人の価値観を作り出すのです。
だから、ある程度意見が同じだという人がいたとしても、
必ずどこかで意見が分かれることがあります。
そりゃそうですよね。
同じ過去を持って作られた人間なんていないからです。
例えば兄弟でもそうです。
兄は両親のことを厳しいと思っていても、弟は両親のことを優しいと思っている。
こんなことはよくあることでしょう。
また、例えば同じお寿司を美味しいと思った人がまた、同じお寿司を同じ人と久しぶりに食べに行ったとします。
私は美味しく感じたが、相手は美味しく感じなかった。
実は相手はこのお寿司にハマってしまい、昨日も同じお寿司を食べていた。
つまり、前回とは違った境遇の中で同じものを食べても同じ味にはならなくなるということ。
価値観というのは経験という過去が作り出しているわけです。
そして、この価値観の違いは世代別でも大きく変わってきます。
ネット上では10代から70代くらいまでのあらゆる世代の人が同じところにいます。
そんな世代が違う人たちの意見が違うのは当たり前でもありますよね。
もちろんこれは私が店長をやっている時でも感じることでもありました。
10代の学生アルバイトと50代の主婦パートでは扱い方も変わってきます。
これと同じで、同じ方法を用いても無駄なのです。
つまり、世代別の価値観をしっかり理解する必要があります。
特に現代においてはそれが顕著になってきています。
それはインターネットがスマホによってより身近になったのが最近だからです。
そしてSNSというものによって人と人が簡単に繋がることができるようになりました。
さらに経済成長によって、多くの人の価値観が若い世代に近いものになってきているのも面白いところです。
それでは価値観を世代別に考えてみましょう。
60代~70代の大切にする価値観
みなさんの祖父や祖母世代、あるいは父母世代でしょうか。
定年を迎えたり年金生活をしている方などになります。
価値観というものは子供の時になかったものに価値を見出します。
この世代の人たちの子供の頃は戦後貧しい時代でした。
そこで足りなかったものは「食べ物」です。
とにかく食べ物に価値を高くおきます。
「食べ物を粗末にするな」とか言われて育ってきたことでしょう。
戦後というのは餓死する人もいたくらいです。
しかし、現代社会で餓死する人って友達などでいるでしょう?
日本中、探せば少しはいるかもしれませんが餓死するほどの人は一般的には見ないでしょう。
こういった過去の経験の違いが現在の価値観を作っているのです。
だから「食べ物」のありがたみだとかが全く若い人とは違ってきます。
そういや、以前ソフトバンクの牛丼無料などの行列に対して考え方が大きく違うのもそういうことです。
この世代の人にとっては「食べ物」は並んででも欲しいものなのです。
戦後の食糧の配給などの経験があればなおさらでしょう。
そんな世代の価値観がまったく違うのに、意見を真っ向から否定、批判をしてもしょうがありませんよね。
平行線をたどるだけでしょう。
40代~50代の大切にする価値観
それでは40代前後から50代の大切にする価値観は何でしょうか?
私はこの世代に近い世代だったりします。
ズバリ、「お金」に価値を見出します。
子供の頃は食べ物には不自由していなかった方が多いでしょう。
それは高度成長期で、お金ががんばればどんどん貰えるので、
両親は食べ物を与えてきました。
その一方で新しい娯楽が生まれたりしました。
子供の頃であればファミコンなどのコンピュータも登場。
しかし、買うのには「お金」が必要でしたね。
新しく出るものに対して支払う「お金」が足りなくなります。
同時にバブルがはじけたりと「お金」の価値は上がる一方でした。
つまりこの世代は「お金」に大きく価値を見出します。
飲食店であれば、昇給や時給アップにもっとも価値を置くということになりますね。
飲食店の店長てクズで底辺だというのは偏見?!30代からの新しい価値観
続いて、私はギリギリ30代でもありますが、新しい価値観があります。
みなさん、今足りないものはなんでしょうか?
私は「時間」です。
そう、時間に価値を高く持つのです。
これはお金が貯まってきた世代、そしてエンタメが発展してきた現状。
お金で食べ物は問題なくなったが、まだまだ働く時間もあり、
なかなかやりたいことができないといった状況です。
前述した吉野家の行列に対する否定的な意見の大半はこのタイプなのではないでしょうか。
時間はお金で買えないともいいます。
特に前向きな挑戦をしていく人ほど時間に高く価値を置くと考えられます。
アルバイトなどで時給が安いと考えるのもこのタイプでしょう。
元飲食店店長の転職体験談~流れとアドバイス20代前後の大切にする価値観
さて、最後に若い世代です。
20代前後の方々になります。
子供の頃から「食べ物」も「お金」も備わっている人がほとんどではないでしょうか。
少子化が進み、子供にかける金額も上がってきました。
お小遣いも、40代の人たちの子供の頃よりはるかに多く貰っている人が多いでしょう。
彼らは「食べ物」「お金」にそこまで比重を置いていません。
そして、子供の頃から既にインターネットが存在していました。
「時間」に関しても技術の発展とともに余裕ができてきました。
昔は調べるのに時間がかかったこともググればあっという間。
移動手段や買い物なんかもオンラインで済むことも増えました。
「時間」に対しての価値が下がったかもしれませんね。
学校も今では土日休みでさらには祝日は昔より増えましたね。
社会人では働き方改革により定時で帰り、残業が減少しています。
そんな時間を大きく奪うのがSNSだったりします。
つまり、この世代の価値観の高いものは「存在」です。
SNSでの存在価値というものに強く反応します。
たくさんの「いいね」や「フォロー」というものを重要視する傾向があります。
より、認められたいという部分です。
幼少期の不足という部分では愛情が足りなくなってきたのでしょうか。
小さいころからネットがある状況で、人間関係の作り方が昔とまったく違っていたりします。
そういう意味では精神的な部分での負担が多く、
それを賄う意味でも「存在」を強く意識するのではないでしょうか。
もう物質や時を超えて、精神的な部分まで価値観が置かれているということは
人間としてレベルが上がっており、進化していることがわかります。
アルバイトの炎上騒動などの本質はこういった部分にあります。
わかりやすく言えば、「食べ物」や「お金」を盗むところではなく、「いいね」を盗もうとしているということですね。
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世代別に考えても大きく価値観が違うことがわかるでしょう。
もちろん、あくまで世代別に表現していますが、
40代でも20代と同じ価値観のところまで来ているものもいます。
上の世代の方々でも、食べ物やお金というものは満たされていきます。
そうなってくると、次は時間、そして存在と移りかわっていくのです。
価値観は個人の経験によって変わるものなので、まったく同じ過去を持った人はいません。
相手の価値観を同じにしようというのは不可能です。
否定や批判が出るのは当たり前でもあります。
だからこそ、相手の価値観を認める必要があります。
否定・批判をしてもただ衝突するだけに決まっています。
これは仕事においても同じで、相手のことをしっかり見て、しっかり認めることが必要となります。
店長であれば、たくさんの世代のスタッフがいることでしょう。
世代にあった教育や言葉を選んでいかなければいけないということになります。
このあたりは是非、仕事で意識していきたいところですね。
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