飲食店の店長は有休取得できるの?有給休暇のリアル経験を激白

これから飲食店で働こうとしている方や飲食店従事者が気になるのが店長の有給休暇取得状況でしょう。

実際に有休がどのくらい取れたかをリアル体験と共に綴っていきたい。

飲食店の店長は有休取得できるの?有給休暇のリアル経験を激白

私は回転寿司店で10年ほど店長として働きました。

そのうちにどれだけ有給休暇を取得することができたのか。

巷ではホワイト企業が増えたとも言われているが、

人員不足が深刻化している飲食店の現状ではさほど状況が変わってないところがほとんどでしょう。

これは2010年のデータです。

出展:厚生労働省

私が回転寿司店で勤めていた頃のデータですね。

飲食店の年次有給休暇の取得率は31.4%、取得日数は5日となっている。

そして次のデータが2017年のものだ。

出展:厚生労働省

取得率は32.8%、取得日数が5.4日となっている。

働き方改革と言われているが、7年前とほとんど数字が変わってないことがわかるだろう。

また、業態別にみてみると、一番低く、有給休暇が取得できない業界であることがわかります。

つまり、私が経験した状況と現状の状況はほとんど変わらないということでしょう。

そして、このデータは一般社員を含む社員全体の数字であり、

店長という役職であればこれより低いということになります。

私が有給休暇取得できたのはたったの〇回

実際に私が有給休暇を取得できたのは10年間で数えるほどでした。

どんな時に取得できたのかというと、

  • 新婚旅行の時
  • インフルエンザ・急性胃腸炎など病気になった時
  • 父や母が亡くなった時
  • 退職する時

実際に取得できたのはこの4つの理由だけです。

店長ともなると、なかなか有給休暇を取得できません。

父や母が亡くなった時には慶弔休暇というものが発生します。

基本的にはその休暇を使いますが、日数が足りない場合に有給休暇を使い補います。

上記に挙げた重要な時でしか使えませんでした。

公休を使って休むことになる

よほどの緊急事態でない限りは公休を使用して休むことになります。

例えば、前章の新婚旅行も5連休をもらったのだが、そのうちの二日は公休でした。

公休と組み合わせて最低限の有給休暇しか取得できないのです。

インフルエンザなどの病気も同じです。

基本的には公休で賄うことになります。

「副店長と休みを入れ替わりなよ」とか平気で言われましたね。

公休だけでは日数的に厳しいかなという時に有給休暇で補う形です。

子供のイベントなども同じです。

シフト制なので、その日を公休とすれば休むこと自体は可能です。

仕事を休めないことは仕事が出来ないということ

有給休暇は取得できないと思おう



店長は緊急事態以外ではほぼほぼ有給休暇は取得できないと思った方が良いでしょう。

有給休暇に拘るのであれば、飲食店という業界以外で働くことをお勧めしたい。

取得率は一番低く、外れの会社が多い。

中にはもちろんホワイトな会社も存在はするが、その割合は業界一低いということを忘れてはいけません。

なぜ取得できないのか?

それではなぜ有給休暇をなかなか取得できないのでしょうか?

実際のところ、店長をやるとわかる一番の問題は利益率が低いからです。

まともに有給休暇を取得した場合、利益が出なくなってしまいます。

つまり、構造上に問題があるとも言えます。

また、私が勤めていた回転寿司というのは薄利多売の商売です。

回転寿司に限らず、リーズナブルな飲食店ほど危険なのです。

有給休暇は店長以外の社員やパートタイマーにも発生します。

取得を申請されてしまったら基本的には断れません。

店長の場合は自分が取得する前に部下に取得させるのが大前提となります。

となると、なかなか使えませんよね。

有給休暇を取得するということは店長としては自身の店舗の利益を減らすことにも繋がります。

もちろん上司の許可も必要となります。

エリアマネージャーだけではなく、部長にも申請が必要となるのです。

部長はエリアマネージャーにエリアの予算、利益などの数字を約束しています。

つまり、エリアマネージャーは部長からの数字を守るためにも、

店長に数字を約束させます。

店長はその数字を守らなければいけないので有給休暇を自分で取得することがどういうことかは

痛いほどよくわかりますよね。

パートの申請はしょうがなく受け付けるしかありません。

しかし、店長自身の有給休暇はよほどのことがない限りなかなか認められないということになります。

店長への出世は何かと良くないこともあります。

詳しくは下記の記事で書いています。

店長を経験してわかった出世はするべきではない3つの理由

まとめ

飲食店の有給休暇の取得率はデータを見ても低く、

実際に10年以上働きましたが、取得できたのはほんのわずかで

それもすべて緊急事態のみでした。

有給休暇を取得したいのであれば、あまりお勧めできない業界ですね。

毎年、取得する有休は買い取られるわけでもなく、消えていくだけでした。

そして最後に退職する際にすべて使い切ることができました。

データから見ると7割くらいの会社は同じような状況であるでしょう。

飲食店で働き、店長と言う役職を目指すのであれば有給休暇取得は難しいと、覚悟した方が良いでしょう。

有給休暇を取得できる飲食店を探してみる

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